22

Aug

2023

Audi A7 Sportback 45 quattroを試乗した模様をレポートしよう。
今回は一般道と高速道路を試乗することができた。

●運転席の感覚

運転席に座ると、水平基調のデザインで室内が広く感じるとともに、MMIナビゲーションのハイ・ロウディスプレイがドライバーの向いたレイアウトとなっている。
操作性だけでなく、運転中も最小範囲の視界で情報を得ることができるため、ドライバーにとっては嬉しい限りだ。

さらにメーター画面には12.3インチカラー液晶フルデジタルディスプレイが装備され、マップやタコメーターなど、ドライバーがその時必要な情報をステアリングホイールにあるスイッチを使用して表示させることができる。

メーターデザインはMMIナビゲーションの中の車両設定から変更することも可能。クラシック・パフォーマンス・ダイナミックの3種類から選ぶことができるため、気分に合わせて変更するもの楽しいだろう。

エアコン操作はMMIタッチレスポンスディスプレイのロウディスプレイで行う。エアコン温度や風量などは表示されているアイコンをタッチするだけで簡単に変更が可能。また、シートヒーターのON/OFFや内気循環のON/OFFもこのディスプレイをタッチ。ボタン類が乱雑なレイアウトでなく、1枚のディスプレイにすべてまとまっているデザインは、Audiの最新技術を搭載したモデルを象徴するものだろう。

●走りを体感

まずは一般道を試乗してみた。

車両が1,810kgと2.0ℓTFSIエンジンというのも忘れるくらい、スムーズに加速ができた。あまりにも加速がよいため、一度車検証を確認して排気量をチェックしたくらいだ。4WDのquattroシステムと12Vマイルドハイブリッドの組み合わせで後輪からの加速があるのも相まってなのだろう、これが2.0ℓTFSIエンジンモデルかと驚いたほどだ。

途中、アンダーパスの坂道で信号待ちをして、スタートする際に「流石にアクセルペダルを少し深く踏んでエンジン回転数が上がりながら坂を登るだろう」と予想しながらアクセルペダルを踏んだが、強く踏む前にすでに登り切ってしまった。エンジン回転数が2,000回転入る前にマイルドハイブリッドが介入し、力強いアシストを感じることができる。
このAudi A7 Sportback のサイズ感に対し、エンジン容量の弱さの不安があったのだが、すべてを打ち消すほどのパワーをもつことを体感できた。

交差点などのコーナリング時においては、「ダイナミックホールホイールステアリング」機能が働き、リアホイールとフロントとは反対方向に曲がるため、最小回転半径が5.2mになる。そのため大回りすることなく交差点などを曲がることができ、日常使いにおいてもボディサイズにとらわれずに多くの場においてストレスなく運転できるだろう。(オプション装備となります)

また、「アウディドライブセレクト」によってオート・コンフォート・ダイナミック・エフィシェンシーの各モードに切り替えることができる。それぞれのモードでパワーステアリングのアシスト(ハンドルを軽い力で操作するか重みがあるか)やエンジンなどのコントロールが可能となる。
街中では経済的な走りができるエフィシェンシーにし、ある程度スピードが出せる道路ではダイナミックにするなどいくつかの車両のもつキャラクターの使い分けを楽しむことができた。

続いて高速道路を試乗する。 本線に合流する加速レーンでは、一般道でも感じた12Vマイルドハイブリッドのアシストも加わったパワフルな加速力でエンジン回転数が高まることもなくスピードを出すことができた。頭の中では理解しているつもりだが、フィーリングは3.0ℓのTFSIエンジンと同じではないかと勘違いをしてしまう。

エフィシェンシーモードにして巡航スピードに入ると、アクセルOFFでエンジン回転数が低くなりクラッチが切れる。これによりエンジンブレーキによってスピードが落ちることなく速度を維持することができる。さらにそれが続くとエンジンが自動的にOFFとなり、完全にコースティング走行となる。
スピードを再度上げたい際はアクセルONにすればエンジンもONとなり加速されるようになる。12Vマイルドハイブリッドがあるためセルモーターが回るわけでないため、タコメーターをよく見ないとエンジンOFFしているかどうかも分からないほど、これらの作業は自然に行われていた。マイルドハイブリッドを搭載しているからこそ、燃費向上につながるのだろう。試乗時にこうした環境下で運転できるのであれば、ぜひとも試してもらいたい。

●パーキング時

試乗する際にぜひ試してほしいのが、駐車のしやすさだ。
Audi A7 Sportback にはパークアシストプラスが装備されており、駐車スペースを検知して自動的に駐車のアシストを行ってくれる。(オプション装備となります)
また、バックカメラをはじめとした4台の広角カメラによるサラウンドビューカメラ機能も装備され、MMIタッチディスプレイを操作することで多面的に車両の画像を確認することができる。試乗の最後にはぜひ駐車も試してほしい。

今回試乗した、2.0ℓTFSIエンジン搭載のAudi A7 Sportback 45 quattroは、小排気エンジンながら12Vマイルドハイブリッドを搭載して、パワフルに走行が楽しめるほか、様々なアシスト機能によって日常使いにおいても運転しやすいモデルであることが体感できた。
他にも2.0ℓクリーンディーゼルTDIエンジンモデルだと、よりトルクフルな走りが体感できるだろう。そしてさらにスポーツさを求めるのであれば、3.0ℓV6エンジンを搭載したAudi S7 Sportback quattroモデルへの試乗もおすすめする。

もちろんSportback のもつエレガントでAudiのもつ美しいデザインを目で見て感じることもお忘れなく。

●車両スペック

Audi A7 Sportback 45 TFSI quattro
デイトナグレー パールエフェクト
・S lineパッケージ
・テクノロジーパッケージ
・HDマトリクスLEDヘッドライト
・ドライブパッケージ
・ブラックAudi ring&ブラックスタイリングパッケージ
・アルミホイール 5Vアームデザイン グラファイトグレー(8.5Jx21+225/35R21)

装備はグレードによって異なります。また、モデルイヤーによって装備が異なる場合があります。各装備や安全機能の詳細はAudi JapanのWebページをご確認ください。(https://www.audi.co.jp/)

Photos & Text by HY/Audi Japan/Audi AG.